未来憲法
日本をもう一度作り直すのか、それとも、このままで我慢するのか。
良き会社には良き経営理念があるように、良き国家を創るには良き国家理念が必要です。国家理念にあたるものは何か、それが憲法です。憲法という名の国家理念の元に、法律や条例が作られ、国の仕組みが出来上がります。
ところが、その憲法自体が限界に来ているため、日本が行き詰まっています。新しい憲法を創り、日本の柱とし、新たな国づくりをする時が来ています。
憲法は国家運営の指針として、国の大きな方向性を定めるものです。最低限、国民の権利を守る部分と、統治の原理があればよいはずです。つまり、守られるべき基本的人権と、国の仕組みの基本部分が示されていればよいのです。あとの枝葉の部分は法律に委ね、必要に応じて改廃するだけです。
しかし、現行憲法には法律で済む内容や、時代に合わない内容、日本語として理解不能なもの、また、内容に矛盾や問題がある条項など、問題点が多々見受けられます。それが、我が国が行き詰まり、迷走している原因です。
その行き詰まった限界を突破し、繁栄国家ニッポンを実現するには、全く新しい未来型憲法を創り、国の仕組みを一新するしかありません。
一般的な改憲議論の様に、現状に合わせて憲法を変えるだけでは、この国は生まれ変わることは出来ません。100年先の日本の姿を想像し、あるべき姿としての未来憲法を打ち建てる。その憲法を元に、法律、条例、行政等、国の仕組みを作り変える。これが、真実の改革であり、本当の維新と言えると思うのです。
ここで言う未来憲法とは、難解な言葉で書かれたものではありません。そもそも、憲法とは、国の理念であり、国家運営の指針のはずです。一部の専門家たちしか理解できないものでは、その役目を果たすことはできません。シンプルで、分かりやすく、そして、誰もが理解しやすく、親しみが持てるものにすべきです。
しかし、実現は簡単ではありません。時間もかかるでしょう。しかし、国防に関する条項など、緊急に改正しなければいけない課題もあります。のんびりしてはいられません。
そこで、優先順位を付け、3段階に分けての憲法改正を提言します。
第1段階
緊急課題として、9条改正。
第2段階
現行憲法での問題点として、元首の明確化、86条予算の単年度制、20条信教の自由、96条憲法改正ルールなどの見直し。
第3段階
未来憲法へ一新して、国の仕組みから創り変える。
第3段階まで行くには、長い年月もかかるでしょう。国民的合意も必要でしょう。それまでは、個別の課題については、憲法解釈や各種法律で乗り切らなければなりません。もちろん、そのためには、政治家も腹をくくって、国家のために尽くさないといけません。
全く新しい未来型憲法で、国の仕組みを一新する。世界の中の日本のあり方を、もう一度、再設計すべきです。